若一王子神社は、長野県大町市大町に鎮座する古社で、
垂仁天皇の御代に仁品王(にしなのきみ)が社を建て伊弉冉尊を奉祀したことに始まると伝えられます。
その後、この地方の創始の神として、仁品王とその后・妹耶姫(いもやひめ)が合祀され、
嘉祥2年(849年)に社殿が創建されたと伝わります。
鎌倉時代初期、当地の豪族・仁科盛遠が紀伊国の熊野権現(熊野那智大社)に参詣し、
第五殿に祀られる「若一王子」を勧請して以来、
「若一王子の宮」「若一王子権現」と称されるようになりました。
天正10年(1582年)に仁科氏が滅びた後は、松本城主の崇敬を集め、
承応3年(1654年)には仁科神明宮の宮大工・金原周防によって社殿の大改修が行われています。
弘治3年(1557年)に仁科盛康が再建した本殿は国の重要文化財に指定され、
正徳5年(1715年)建立の三重塔は長野県宝、観音堂は大町市文化財に指定されています。
神仏習合の姿を今に伝える稀有な神社として知られ、
7月の例祭「若一王子祭り」は日本三大流鏑馬の一つに数えられる伝統行事です。
- 垂仁天皇の御代に仁品王が伊弉冉尊を奉祀したことに始まる古社(社殿創建は嘉祥2年〔849年〕伝)
- 鎌倉時代初期に仁科盛遠が熊野権現の「若一王子」を勧請し、現在の社名となった
- 御祭神は伊弉冉尊・仁品王・妹耶姫・若一王子の四柱
- 弘治3年(1557年)再建の本殿は国の重要文化財
- 三重塔(県宝)と観音堂(市文化財)は明治の廃仏毀釈を「物見櫓」「楽屋」と呼称して逃れた稀有な遺構
- 三重塔内部の腰組には十二支の彫刻が施されている全国的にも珍しい意匠
- 例祭「若一王子祭り」は7月第4土・日曜日に開催され、子供流鏑馬で知られる日本三大流鏑馬の一つ
- 子供流鏑馬は鎌倉・鶴岡八幡宮、京都・賀茂神社と並ぶ約700年の歴史を持つ伝統神事
基本データ
| 名称 | 若一王子神社(にゃくいちおうじ じんじゃ) |
|---|---|
| 別名・愛称 | 若一の宮 王子権現 若一王寺 |
| 社格 | 旧県社、別表神社 |
| 御祭神 | 若一王子(にゃくいちおうじ) 天照大神(あまてらすおおみかみ) 伊弉冉尊(いざなみのみこと) 仁品王(にしなおう) 妹耶姫(いもやひめ) |
| 創建 | 垂仁天皇の時代(紀元前29年~西暦70年) |
| 例祭 | 7月17日 |
| 系列 | 熊野那智大社 |
施設情報
| 住所 | 〒398-0002 長野県大町市大町2097 |
|---|---|
| TEL | 0261-22-1626 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり(普通車10台) |
| 最寄り駅 | JR大糸線「北大町」駅 徒歩12分 |
| 公式サイト | https://nyakuichi.jp/ |
| 見どころ | ・本殿(国指定重要文化財・弘治3年〔1557年〕仁科盛康再建) ・三重塔(長野県宝・正徳5年〔1715年〕建立/十二支の彫刻が見もの) ・観音堂及び宮殿(大町市文化財・神仏習合の姿を伝える) ・若一王子祭りの子供流鏑馬(日本三大流鏑馬の一つ) ・舞台神事・稚児行列(約700年の伝統を持つ祭礼行事) ・神仏習合の姿を現在に伝える境内の風情 |
地図
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